電気温水器とエコキュートの違いって何?プロが解説します!  

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■電気温水器とエコキュートの違い



電気温水器とエコキュートは、それぞれの特徴を理解して、自宅に合うタイプを選択して設置することが大切です。ここでは電気温水器とエコキュートについて、「お湯を沸かす仕組み」「電気代」「寿命」の3つの視点で違いを解説します。


・お湯を沸かす仕組み

電気温水器は電気ポットと同様の仕組みで、電熱ヒーターでタンク内の水を加熱して保温する方法になっています。


一方エコキュートは、エアコンと同様の仕組みでお湯を沸かす「ヒートポンプユニット」と、沸かしたお湯を貯めておくための「貯湯タンクユニット」の2つで構成されています。電気の力だけでなく大気中の熱を利用して効率的にお湯を沸かすため、省エネ性能の高さが特徴的です。


・電気代

電気代は、電気の力だけでお湯を沸かす電気温水器のほうが高くなります。エコキュートはヒートポンプ技術によって熱を生み出すため、消費電力を抑えられます。


・寿命

エコキュートも電気温水器も、一般的に耐用年数は10〜15年程度といわれています。どちらも設置から10年以上が経過すると、経年劣化による故障が起きやすくなるでしょう。



■電気温水器とエコキュートのメリット・デメリット


電気温水器とエコキュートについて、それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。


・電気温水器のメリット

電気温水器の大きなメリットは、安全性の高さと初期費用の安さです。電気温水器はガス給湯器のように火やガスを使わないため、火災に伴うリスクを軽減できます。また、エコキュートと比べると本体価格が安いため、初期費用を抑えられます。


貯湯式の電気温水器の場合は、災害時の水の確保に役立つ点もメリットといえるでしょう。災害時でも一定時間はタンク内でお湯を保温できるため、停電や断水で電気や水道が止まっても貯湯タンクのお湯や水を使えます。

他にも、屋外に省スペースで設置できる点や、稼働音が小さい点も、メリットといえます。


・電気温水器のデメリット

電気温水器は、貯湯式の場合はタンク内に貯められるお湯の量に限りがあるため、お湯を大量に消費すると、お湯切れの心配があります。ただし、なかにはタンク内の残湯量を検知して自動でお湯を増やす「自動沸き増し機能」を搭載しているタイプもあります。


また、電気温水器を導入すると、水圧が弱くなってしまう点もデメリットといえるでしょう。貯湯タンクが破裂しないよう減圧弁で内部を減圧する構造になっているため、水道から直接水を出す場合と比べると、どうしても水圧が弱くなってしまいます。


・エコキュートのメリット

エコキュートは本体価格は高いものの、省エネで電気代が抑えられるため、ランニングコストが安い点が大きなメリットです。電気温水器と比べると、エコキュートの電気代は3分の1程度といわれています。また、設置に伴い国や自治体から補助金がもらえることもあるため、対象になる場合はより費用を抑えられるでしょう。


電気温水器と同様に、災害時には貯湯タンク内のお湯や水を利用できるのも大きなメリットの1つです。また、エコキュートにはAIを搭載した機種もあり、効率的にお湯を沸かしたり追い焚きしたりすることで、より高い省エネ性能を実現しています。


・エコキュートのデメリット

エコキュートは本体価格が高いため、一般的な電気温水器よりも初期費用がかかってしまいます。ただし、補助金が使えるケースがあるほか、ランニングコストの安さから、本体価格の高さはそこまで気にしなくて済むことも多いです。


電気温水器と同様のデメリットとして、一度に大量のお湯を使用すると、エコキュートでもお湯切れの心配があります。家事や入浴をスムーズに進めるためには、計画的にお湯を使うことが大切です。さらに、水圧が弱い点も電気温水器と同様にデメリットのひとつといえます。ただしエコキュートは高圧給湯タイプもあるため、強い水圧が好みの場合は導入を検討してもよいでしょう。


また、エコキュートは精密機器が使われている箇所もあるため、定期的なお手入れや点検をおこなう必要があります。入浴剤の使用が制限されるケースもあり、メーカーや機種によっては硫黄や炭酸ガスが含まれているものや、濁り湯タイプの入浴剤は使用不可となっていることもあります。


電気温水器と比べると、稼働音が大きい点もデメリットのひとつです。



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